誰だって浪人をしても後悔はしたくありませんよね。
私自身、かなり悲惨な大学受験浪人生活を経験しました。
「あのときこうしておけばよかったな・・・」と後悔していることは多々あります。
この記事では自分の経験を踏まえて、後悔しない浪人生の過ごし方を僭越ながらアドバイスさせていただきます。
これから浪人する人、すでに浪人生活を始めている人どちらにも読んでいただきたい記事です。この記事を読んで、後悔のない充実した浪人生活を過ごしていただければ嬉しいです!
浪人後悔しない方法① マインドセットをしなやかにしよう
キャロル・S・ドゥエック氏の『マインドセット「やればできる!」の研究』という本には、人のもつ2種類のマインドセットについて紹介されています。
- 硬直マインドセット ⇒ 自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらないと考える
- しなやかマインドセット ⇒ 人の基本的資質は努力次第で伸ばすことができると考える
硬直マインドセットとは
自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらないと信じている人 ーー 「硬直マインドセット」の人 ーー は、自分の能力を繰り返し証明せずにはいられない。
マインドセット「やればできる!」の研究 p13より引用
硬直マインドセットとは、人の能力は生まれた時から決まっており、どうやっても変化することはないと考える、考え方のクセのことです。
硬直マインドセットを持つ人には以下のような特徴があります。
- 自分の有能さを示すことに躍起になり、知ったかぶりをしたりマウントをとったりする
- 自分の能力が低いことを認めたくないので、難しいことに挑戦しない
- 能力は伸びないと信じているので、伸ばそうとする努力をしない
- もう伸びることのない能力が低いことを認めたくなく、自分の能力を過信しがち
- 他人からどう評価されるかを気にする
・・・なんでこんなに特徴を書けるかって?
それは私がガチガチの硬直マインドセットの持ち主だったからですよ・・・(遠い目)
しなやかマインドセットとは
「しなやかマインドセット」の根底にあるのは、人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができるという信念だ。
マインドセット「やればできる!」の研究 p13より引用
しなやかマインドセットとは、人間の能力は努力をすれば伸びていくものであると考える心のありかたです。
しなやかマインドセットの持ち主には、以下のような特徴があります。
- 自分を大きく見せることは、自分の成長になんのメリットもないのでやらない
- 成長するために、あえて難しいことに挑戦する
- 成長するための努力を日々実行する
- 現状の能力が低くても努力で伸ばせるので、自分のありのままの能力を受け入れて評価できる
- 人の評価よりも、自分を向上させることに関心を向ける
あなたのマインドセットはどちら?チェックテスト
「しなやかマインドセット」を持つことは浪人生活にとって非常に有益なことです。
自分の現在のマインドセットは「硬直」なのか「しなやか」なのか調べてみましょう。
次の知能にかんする考え方の中で、あなたの考えに最も近いものはどれか。あなたの考えに反するものは?
①知能は人間の土台をなすもので、それを変えることはほとんど不可能だ。
②新しいことを学ぶことはできても、知能そのものを変えることはできない。
③知能は、現在のレベルにかかわらず、かなり伸ばすことができる。
④知能は、伸ばそうと思えば、相当伸ばすことができる。
マインドセット「やればできる!」の研究 p19より引用
①と②の考えに近い人は硬直マインドセット、③と④の考えに近い人はしなやかマインドセットです。
硬直マインドセットだった人は要注意!しなやかマインドセットに移行していかないと危険かもしれません。
私の浪人失敗談 ~硬直マインドセットがもたらした衝撃の結末~
浪人時の私はゴリゴリの硬直マインドセットで、そのせいでかなり悲惨な浪人生活を送ることになりました。
私が浪人生だったときに取っていた驚きの行動についてご紹介します。
- LINEを含むSNSアカウントを全て削除
- 予備校で友達を作らない(というか作れなかった)
- 予備校講師、チューターと会話をしない、質問もしない(というかできなかった)
- 成績が全然足りないのに難関大学を2つ受験する
LINEを含むSNSアカウントを全て削除
私は浪人が決まった瞬間SNSのアカウントを全て削除しました。LINEのアカウントもです(驚愕)
「スマホを見る時間を削減して勉強を頑張ろうと思った」というのは建前で、本音は「大学受験失敗したことを誰にも知られたくない」「浪人したことを知られたくない」という保身でした。
予備校で友達を作ることができなかった
私は運よく(?)予備校の上位クラスに滑り込んでおり、周りはそこそこレベルの高い集団でした。医学部志望の人が多く、私とは比べ物にならないほどやる気に満ち溢れた優秀な人たちの巣窟だったのです。
そんな恵まれた環境でいろいろな人と仲良くなれば切磋琢磨できそうなものです。
が、私にはそれができませんでした。
「浪人生が友達とつるむのは時間の無駄」というのは建前で、本音は「自分より遥かに優秀な人が身近に山ほどいることを認めたくない」という(ゴミのような)保身でした。
予備校講師・チューターに相談・質問ができなかった
予備校では、講師の先生や、チューターとほぼ話しませんでした。講師に質問した回数も片手で数えられるほど。
「人に相談する」「人と面と向かって話す」ということが苦手で、特に担任との面談は夏以降は全部ブッチしておりました。
秋になっても正直第一志望の大学に受からなさそうな成績でしたが、それを誰にも相談しませんでした。 受ける大学も誰にも相談しませんでした。というか相談できませんでした。
これも「自分が勉強ができない・成績が悪いということを認めたくない、指摘されたくない」という(ゴミのような)保身でした。
成績が全然足りないのに難関大学を2つ受験する
圧倒的E判定しかとったことがないにも関わらず、旧帝大1つと、最難関私立大学1つを受験しました。
これは先ほど述べた硬直マインドセットの特徴でもあげましたが、自分の実力を過大評価する性質がよ~~~~~く表れています。
都合の悪いこと(模試の結果)は無視して、都合のいいこと(最後まで何がおこるかわからない)に飛びついた結果です。
自分の実力が足りないことを、難関大学を受験したという実績(なお不合格の模様)で美化しようとした行動です(書いていて胸が張り裂けそう)
硬直マインドセットの浪人は危険!
硬直マインドセットを持った人の浪人生活は危険です。
私ほど極端な例は少ないでしょ、と思われるかもしれませんが、私が通っている大学(偏差値50くらい)には結構同じような経緯(難関大に謎に特攻して惨敗)で入学した人が意外と多くいます。
また、先ほどのチェックテストで「しなやかマインドセット」だった人でも、浪人生活を送っている中でひょんなことから「硬直マインドセット」に変化してしまうこともあり得ます。
浪人生活成功のために、マインドセットをしなやかにする方法について考えてみましょう。
マインドセットをしなやかにする方法
マインドセットをしなやかにする方法を以下に紹介します。
- 「マインドセットは変えられる」ということを知る
- しなやかマインドセットの人ならどう行動するか?を考える
- 困難に打ち克って何かを学ぶたびに、脳に新たな回路が形成されていく様子を思い描く
- 失敗経験を思い出し、そこから何を学んだか・学べるか、どうしたら成長に結びつけられるか考える
これらを踏まえ、浪人生活においてマインドセットをしなやかにする具体的な行動例を挙げてみます。
行動例①:各教科の講師、チューターに積極的に相談する
硬直マインドセットの人は、自分のことについて人に相談することが極めて苦手です。
自分の能力を自分ですら認めたくないのに、ましてやそれを他人に話すなんて、硬直マインドセットの持ち主が嫌いなことランキング堂々の1位です(´;ω;`)
でも「自分の成長のためだ」「脳に新たな回路が形成されているのだ」と言い聞かせ、筋トレだと思って挑戦してみましょう。最初は些細なことでも、雑談でも構いません。
行動例②:しなやかマインドセットを持った友達と交流をもつ
高校までの友達で、しなやかマインドセットを持ったお友達がいれば、その人と交流を持ち続けましょう。もしいなければ、予備校内で探してみましょう。
そして定期的に自分の勉強の進捗をきいてほしいとお願いします。
そのような会話を通して「しなやかマインドセットの人がどう行動するか」をインプットしていくのです。
そうすれば、自分が困難に直面したとき「○○さんならどうするだろう」と考えて行動することができるようになっていきます。
行動③:最前列に座り、授業中には間違いを恐れず積極的に発言する
予備校の授業では、前の方の席に座りましょう!いきなり最前列が怖ければ、2~3番目でも構いません。そのあたりに座ると、勉強の内容に限らず講師との会話が生まれやすくなります。
時には問題を出されて当てられることもあるかとは思いますが、間違いを恐れずに発言しましょう。笑われたって大丈夫です。
間違えた問題は記憶に残りやすく、むしろ真面目に間違えた方が自分の成長的にはラッキーだったと思いましょう。
つらい、怖いと思うのは最初だけです。慣れてしまえば「しなやかマインドセット」を獲得したも同然です。
行動④:『マインドセット「やればできる!」の研究』を定期的に読む
『マインドセット「やればできる!」の研究』を定期的に読みましょう。
「1度読んだ」「ブログ記事で概要を把握した」くらいだと、どんどん記憶は薄れ、忘れていってしまいます。
そして気づいたときにはもうガチガチの硬直マインドセットで、成績も伸びず、受験にも失敗し、それ以降の人生でも大きく成長できない・・・なんて悲しいことにもなり得ます。
この記事で紹介したよりも、ずっと多くの具体例を含めて解説されています。非常に読みやすい本なので、ぜひ1冊手に入れて、何度も何度も読み返してみてください。
浪人後悔しない方法②:1日のスケジュールを決めよう
話しはガラっと変わり、ここからはタイムマネジメントのお話。
浪人生として勉強をするにあたり、長時間勉強することはマストですが、それを根性論なしで実現する方法を紹介した素晴らしい動画「【完全版】パクるだけで”10時間勉強マシーン”になれる1日スケジュール」を発見しました。
「RYUの自己管理室」というYouTubeチャンネルは、日々の勉強・仕事・副業などのタスクで如何に生産性を高めるか?という観点から情報発信を行っているチャンネルです。

受験生はみんなチャンネル登録しよう!
この動画では、無理なく長時間の勉強を実践する時間管理方法を紹介しています。
詳細は動画を見ていただきたいのですが、私がこの方法についてすごいと感じた点は以下です。
- ポモドーロテクニックの応用版で、驚くほど集中が続く
- 食事、運動、入浴、睡眠などを削らず、人間の生活が保たれている
- なのに10時間近く無理なく勉強できる
- 簡単に自分の状況に合ったバージョンを作れる
- 睡眠にもマージン(余裕)が組み込まれており、寝不足を防いで勉強を継続しやすい
受験生は何かと睡眠時間などを削りがちですが、RYUさんは睡眠・食事・運動・入浴など基本的な生活を削らず、ポモドーロテクニックを利用して勉強に集中することでその他の無駄な時間(スマホをいじるなど)を徹底的に省きました。
予備校に通う浪人生は通学時間、授業の時間などあるかと思いますので、自分のスタイルに合わせて勉強のスケジュールを組んでみてくださいね。
浪人後悔しない方法③:自分の勉強を振り返る時間を作ろう


マインドセットの話に戻りますが、「硬直マインドセット」の人は「現実を直視せずに努力に逃げがち」な傾向があります。
がむしゃらに勉強をし続けるのは一見頑張っていて良い感じがします。しかし、硬直マインドセットの人は、現実を直視したくないが故に努力ばかりして、的外れなことをしているケースが多々あるのです。
「振り返りをする時間」「計画を修正する時間」を意識的に確保するようにしてください。
これは勉強の軌道修正として有効であることはもちろんですが、硬直マインドセットの克服にもつながる重要なタスクです。
「このまま進んでいいのか」「苦手なところはここだ」「〇〇の勉強が遅れているから時間増やそう」など、現状の問題をありのまま受け止めたうえでの計画の修正を行ってほしいと思います。
浪人で後悔しない過ごし方のまとめ
自分の浪人経験を踏まえて、浪人で後悔しない過ごし方についてアドバイスをさせていただきました。
- マインドセットをしなやかにしよう
- 1日のスケジュールを決めよう
- 自分の勉強を振り返る時間を作ろう
①のマインドセットについては、『マインドセット「やればできる!」の研究』という本を読むとさらに理解が深まります。
私の悲惨な浪人体験記を読んだ方なら、浪人生にとって「しなやかマインドセット」がいかに大切かお分かりいただけたと思います。ぜひ『マインドセット「やればできる!」の研究』をお手に取っていただき、バイブルとして何度も何度も読んでください。



しなやかマインドセットで浪人できれば大きく成長できますよ!
1日のスケジュールについては、RYUの自己管理室さんの【完全版】パクるだけで”10時間勉強マシーン”になれる1日スケジュールという動画を参考に作成してみてください。
このスケジュールには、1日の終わりに自分の勉強を振り返る時間を組み込むことがおすすめです。がむしゃらに頑張り続けるのではなく、常に自分が正しく勉強を進められているか確認するようにしましょう!
あなたの浪人生活が後悔なく、素晴らしいものになることを心から祈っています。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
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